よい勉強になりました

《コースタイム》
初日@中津川3:00-二股7:00-猿倉9:00-白馬尻1030-主稜取付11:30-白馬尻テント場
二日目@テント場3:30-主稜上6:30-敗退点8:00-テント場17:00/18:00-猿倉19:00
     -二股20:30-中津川1:00
     ↑このコースタイムが「苦難の下山」を物語る。
《天気》
初日@曇りのち雨
二日目@快晴のち曇り

雨の初日
始めはポツポツとした降りだった。
しかし、しばらくして春雷。
GW前なので、二股に駐車。猿倉までの憂鬱な舗装路は、やがて除雪作業が途切れた雪面に。
次第に本降りになる雨に、その気分はさらに忍耐。

雨のキケン
まだ営業期間前の猿倉荘通過。
トボトボと白馬尻まで、雨の中を歩く。
主稜取付まで行くものの、天候回復の兆しなし。
弱層テストをすれば、雨のしみ込んだ上層約8cmが手首だけの力でスパッと動いた。
ゾッとする!
やはり、この時期の雨には雪崩の危険を感じる。
本来なら、主稜上でのテントを考えていたものの、ここは賢明な判断で白馬尻泊とした。

微風快晴のスタート

【モルゲンロート、この頃は皆希望に満ちていた】

昨夜のテント内は、シュラフまでしっかり濡れた。
未明、テントを出れば、やはり春の気温。
微風快晴、あれだけ濡れていた服装・装備類が、みるみる乾いてうれしい。
本日の状況は、例年にない積雪量と、数日前の降雪で、雪質は不安定と判断。
本来のルートである主稜最末端の広大な雪面を避けて、少々大雪渓を進んだところから取り付いた。
所々、雪の割れ目を回り込んだりするものの、順調に高度を稼ぐ。
主稜に乗る手前で、ご来光のモルゲンロート。
皆、本日の希望に満ちていた。

敗退
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【白銀の龍の背に乗って】

主稜の稜線到達。
あとは、いくつもの峰を次々に通過する。
振り返れば、まさしく白銀の龍の背を思わせる稜線の美しさに感動。
コケたら数百m滑落の危険性があるところが随所にあるものの、下手なコンテは両刃の刃なのでヤメ。
一ヶ所だけ、ここはザイルを張ってという所以外は、ザイルは結ばずに一歩一歩、慎重に歩を進める。
さて、先方に目をやれば、トップを行くパーティーの先にトレースは見当たらない。
かなり難渋しているようで、スピードが上がっていないのが見て取れる。
まだ、午前8時。
進むべきか、退却すべきか、しばし思案・・・・・。
雪質、時間、下山路の雪崩等、総合的に判断して、ここは退却の決定。
しかし、退却の方が早くて安全なんてのはありえないということが、今回よい勉強になった。

後ろ向きの下山
登りはただ登ればよかった所も、下るとなるとスノーバーを支点にした懸垂下降が必要な個所だらけ。
トラバースでの横歩き少々ありの他は、実感として8割程度は後ろ向きで下山したように思う(おかげで帰宅後3日間ほど、ふくらはぎパンパン)。
主稜が終わりに近づく頃、ルートを左寄りに取り、本来の主稜最末端の雪面に入る。
雪の割れ目や木など一切ない広大な雪面を、ようやくシリセードで下れる。
9時間。
トラブルや難渋した箇所が、あったというわけではない。なのに、敗退にこれだけの時間を要したことは、我が人生、初の経験である。
猿倉荘通過時は、すでに真っ暗。
雪の林道をトボトボ歩き、やがて除雪された舗装路へ。
ようやく、二股の駐車場に着いたときは、ホント、嬉しかった。




2017.04.26 Wed l 2017 l top